ミャンマーのモン州出身のオウンマーウーさんは、2018年に留学生として初来日し、大田区内の日本語学校へ入学しました。
卒業後の現在は、様々なアルバイトを掛け持ちしながら、ボランティアとしてGOCAが実施する様々な事業に携わっていただいています。
今回は、誰にでもフレンドリーで明るいオウンマーウーさんの魅力に迫ります。
まず、日本へ来たきっかけを教えてください!
「私が住んでいたモン州は山・海・川等に囲まれた自然豊かな場所で、食べ物も美味しく、とても大好きな場所です。ただ、そんな地元を離れて、いつか外国へ行ってみたい!という思いは以前から強くありました。
そんな中、いろいろな国について調べていくうちに、日本は安全で住みやすい国だということを知り、実際に行ってみたいと思うようになりました。
来日当初は生活のほとんどを日本語の勉強に充てていましたが、元々介護の仕事にも興味があったので、来日から約1年が経った頃、介護福祉系の専門学校に入るための勉強や準備を始めました。
しかし、(その当時)専門学校に通うためのビサがおりず、入学を断念せざるを得ませんでした。ただ、その後もGOCAが開催した「介護の日本語」を受けたり、今現在も、アルバイトをする傍ら、時間を見つけては介護の勉強は続けています。」
(日本へ出発する日の空港での家族写真)
GOCAでのボランティア活動から得られるもの
「国際理解講座」や「Otaスポーツで国際交流」等、GOCAが実施する様々な事業でボランティアとして活躍するオウンマーウーさん。一体そのエネルギーはどこから来るのでしょうか。
「元々は、GOCAのイベントには日本語学校の先生から勧められて参加していました。その後、GOCAスタッフの方が熱心に誘っていただいたことでGOCA事業に協力するようになりました。
GOCA事業の一番の魅力は、日本にいながら、毎回様々な国籍の方と出会えることだと思います!
私自身、人と話すことはとても好きなので、毎回楽しく参加させていただいています。昨年(2021年)、蒲田小学校で子どもたちにミャンマーについて話をさせていただいたのも、とても楽しかったです。」
(蒲田小学校での「国際理解講座」の様子)
ズバリ! 大田区の魅力とは!
「なんと言っても、住みやすいところだと思います。買い物する場所も多いし、都心と違って家族が多く住んでいるので家族の温かさを感じることができて、誰とでも仲良くなれるフレンドリーな雰囲気もあって。
あと、お出かけスポットが豊富なところも大田区の魅力だと思います。私もよく友達と平和島公園や大森ふるさとの浜辺公園などの公園に行って、散歩をしたり、バーベキューをしたり、桜を見に行ったりしています。」
オウンマーウーさんと話しをしていると、なんだか大田区民の方よりも大田区生活を満喫しているような、そんな気さえします。お休みの日は大田区を飛び越えて山や海など景色の良いところへ旅行に行くのが好きで、お気に入りの場所は長野県だそうです。
(大森ふるさとの浜辺公園にて)
これからのこと-介護職への思い-
大田区での生活やGOCA活動等の充実ぶりを存分に聞いたところで、インタビューも終盤にかかり、話はいよいよ彼女のこれからのことに!
「私、お年寄りの方と話すことがとても好きなんです!
だからやっぱり、介護の仕事に就きたいです。ビザの関係でいろいろうまくいかないこともあるかもしれませんが、今一度チャレンジしたいと思っています。お年寄りの方と話すときって、話し始めは、私って嫌われているのかな?と思うような口調やふるまいをされることが時々あります。
でも、話していくうちに、自分の知らない昔の話も聞けるし、会話が弾んで楽しくなっていく。きっと、おじいちゃんおばあちゃんも寂しかったのかな?話を聞いてほしかったのかな?ということにも気が付きます。
そんな時、お年寄りに寄り添って寂しい気持ちを埋めてあげられるような仕事をしたい、という気持ちが湧いてくるんです。
ミャンマーの介護施設は、家族がいない方達が入ることができます。日本と違ってお金はかかりません。ミャンマーでも日本でもいつか介護施設で働きたい、という気持ちは持ち続けています。万が一それが叶なければ、私自身は料理も大好きなので、ミャンマーか日本のレストランで働くのもいいですね。」
あとがき
今回のインタビューで最も印象に残ったのは、「お年寄りの方の話に耳を傾け寄り添いたい。そしてそこに国籍は関係ない」というオウンマーウーさんの真っすぐな思いでした。
なぜなら、それは現在介護施設でアルバイトをしている私が忘れかけていた気持ちだったからです。
私自身はまだ(正職員または正社員としての)社会人経験はありませんが、今後社会人として働いていく上でとても大事な意識・姿勢だと、改めて気づくことができました。
オウンマーウーさん、貴重な時間をありがとうございました。そしてこれからも頑張って下さい!
「隣の外国人」実行委員 山﨑 舞